ゴミは夢、ゴミには夢が詰まっている
NHKさんのプロフェッショナル仕事の流儀「自分を拾う、夢を運ぶ〜ゴミ収集員・岳裕介〜」が先週放送されました。明日8日も再放送とのことです。
私は「やっと来たな」と思って見ました。見る暇がなくて、日曜の昨日に録画データをやっと見れました。
以前も書きましたが、コロナで二次感染が心配される業種のひとつが廃棄物回収業、処理業です。そして、その中でも、家庭ごみを扱う一般廃棄物業者は非常に恐怖の中で仕事をされていると思います。
弊社は法人の産業廃棄物、工業用品になるので、感染性リスクは家庭ごみよりは低いと思います。
弊社をアピールしようと思うとき、一口にゴミと言っても工業用品のようなものだから、腐敗臭とか汚物が付着するようなものは扱わないと言いたくなることがあります。そのたびに、自己嫌悪と言いますか、やはりどこかで廃棄物業者と思われたくない自分に気づくことがあります。
インテリめいたブログを書くのもそのひとつの表れかもしれません。ゴミの処分に関しては、もっとやりようがあると思うことは多々ありますので、アウトプットすることで何か見えてこないかなと思っているのも事実であります。
岳さんのエピソードで小学生に臭いと収集車を傘で小突かれたり、大学生にも悪態を突かれたりしたというものがありました。
私も何度か傷ついた機会はあります。心が折れないように自分に言い聞かせることもあります。
岳さんも言われていたんですが、ゴミを扱う業者がただ捨てるだけのゴミとしてしか見ては、何も生まれてこないと思います。ゴミは夢なんです。
リユースとして、ゴミをゴミとしてでなく、ものの見方を変えることで、再生しようという動きもあります。淀川テクニックやモノ:ファクトリーで調べると色んな情報が出てくるかと思います。
レディ・メイド(既製品)を使って芸術的見方をする。芸術家とは新しい見方を提供するものだと言ったデュシャンの作品は小便器をさかさまにしただけに見える『泉』を筆頭に、芸術自体の存在に問いかける高度さがありますが。。。
「モノ・情報が溢れる現代」という言葉に古さすら感じるようになった現代、本当のオリジナルとは?という呪いが発生してしまうほど色んなことが消費され、何度目かのリバイバルがやってくるスパンも短くなってきて、、、と思ってしまう現代だからこそ、捨てられちまったものに魂が宿るんじゃないかって夢をみることがあります。
あと、岳さんがすごいと思ったのは、家庭ごみの集積所は散らかっているのを片付けてもそれが感謝されて、自治体からこれからも仕事を頼むって言われる機会は少ないんじゃないかって思うんです。事業系廃棄物の業者割り振りの内情には疎いのですが、おそらく金額等で見えない部分を評価されるのは難しいかと思うんです。それでも仕事の時間外にそうした行為をすることに見習わなければと思った次第です。
勿論、時間外の作業に関しては他人に強いることはありません!
最後までお読みいただきありがとうございました。
(有)アイ・エス・オー 長友